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JA横浜「子どもの未来支援助成(第2回)」

助成団体が決定しました。

横浜市社会福祉協議会会長感謝状

令和5年11月14日 第43横浜市社会福祉大会に於きまして、ふれあいっこ三ツ沢が、ボランティア活動が認められ、横浜市社会福祉協議会会長感謝を受けました。

1 団体概要

子どもの生活課題の解決を目的に、神奈川区三ツ沢地区の主任児童委員・民生委員の有志を中心に、地域のボランティア活動者などにより結成。2017年9月に三ツ沢東町、2018年9月に三ツ沢西町でこども食堂をオープンした。食堂の他、学習支援や体験学習も行う。2020年2月末、新型コロナウィルス感染拡大防止のため活動を休止したが、5月に「食品頒布会」を開始した。

 

7月15日、代表の小川さん、会長の皆良田さん、会計の大山さんを訪ね、お話を伺いました。

 

2 コロナ後の新たな活動~食品頒布会~

はじめた時の思いについて

「(小川)3、4月は悶々としていました。例年であれば、学校の卒業式・入学式に出席させていただいているのですが…子どもたちどうしているかなと思っていました。HPに作った料理をアップしたり、できることからやっていったんですよね。でも、やっぱり直接、今まで来ていた子たちに会いたいという思いが強くて」そんな時、沢山の食品がフードロスになっているという情報を知ったという。「ふれあいっこで頒布会をやってみよう!」とスタッフに呼びかけ、動き出した。

「(小川)こども食堂を開催している時に頂いていた地域の農園からの野菜や、主任児童委員仲間のつてでつながった茨城県の農家からの野菜、新子安カトリック教会からのお米の提供も頂くことが出来なくなっていましたが、新たに『食品頒布会という形で活動を継続していきたい』という思いを伝えたところ、『その言葉を待ってました!』と賛同して下さいました」

 

準備・作業

一方で準備は大変だった。頒布会のための品は、先の野菜や米の他、チラシを頼りに会社を訪ねつながりを形成した生活協同組合ユーコープからのものがあったがいざ頒布会となると、それらだけでは足らず、「フードバンクかながわ」へ行くことになった。「(小川)最初は、東町と西町それぞれ50セット用意したんです。でも足らず、次から120セット用意する事にしました」「(大山)運転ができて、日中食材を取りに行けるのは、小川さんと私だけ。1回の開催に3日ぐらい費やしてあちらこちらを奔走します」その後は、食材の袋詰め作業。「(皆良田)感染リスクを減らすため、あらかじめ袋詰めにすることにしました。何が入っているかは、家で開けてからのお楽しみ」「(小川)地味に大変です(笑)。お米は2合ずつ計って」「(大山)大根は、カットして包んで…」

 

結果

それでも始めて良かったと言う。「(小川)いつも来てくれてた子たちがくるじゃないですか。そうすると2、3ヶ月会わなかっただけなのにみんなすごい成長したなあと感じました。やってよかった…と」「(皆良田)名前・学年・町名を聞き取りしてから、物品を受け取ってもらうようにしています。新一年生になったある子は、始まるのを楽しみにしてたみたいで、柱の陰に隠れてじっとこちらを見てたから…おいで!って(笑)」

 

2回目からは、対象を小中学生だけでなく、一人暮らしの高齢者や、大学生にも広げた。背景には必要な人に必要な支援をという思いがある。「(大山)いままで食堂を利用されていた方だけでなく、掲示版を見て初めて来たという方も結構います。あと、赤ちゃんを連れたお母さんが来たこともありました。対象じゃないからと言うのではなく、来た方にはお渡しするようにしています」

 

無料で頒布する代わりに、寄付箱を置いている。

 

3 課題・展望

運営資金について

運営資金についての不安もある。「(小川)会の立ち上げの時は、区役所の補助金をもらいました(かながわ地域支援補助金・上限3年)。今は神奈川区社会福祉協議会のふれあい助成金を東町と西町でそれぞれ8万円ずついただいています。補助金は、赤い羽根共同募金などで成り立っているので、来年度は交付金額が減ってしまうかもしれないという不安はあります。」

 

必要な人に必要な支援を

「(小川)やはり、必要な人に必要な支援をという思いがあります。しかしその情報はなかなか把握できない。感染症の拡大防止の影響で離職してしまったご家庭、様々な理由で生活に困っているご家庭、一人暮らしの高齢者や大学生等…」「(大山)主任児童委員をしていると、小中学校の生徒指導をしている先生との交流があるので、心配な子がいれば、ふれあいっこを紹介していただいています」

 

スタッフの連携

「(小川)他地域のこども食堂などの情報はあり次第、LINEでみんなに知らせるようにしています。「(皆良田)情報共有は結構マメに する様にしています。『えっそんなことじゃなかった』ということになると後で困るから」

 

Zoom会議も取り入れるという。「(大山)文章だけだと冷たい印象になったり、『そんな意図で言ったんじゃない』みたいなこともあって(笑)やっぱり会って話さないとだめだよね、でも面と向かってたくさん話すのは難しいし…ということでzoomでもやってみるかということになりました」やり方はみんなで共有したという。今後も情報共有に役立てる。

 

「(皆良田)小川さんがとにかくみんなが楽しみながらやらないと、活動ってうまくいかないよねって言っていて(そうそう(笑))。いつも会議やるとみんなで大笑いしながら…深刻な問題があっても結局最後はワ~と盛り上がって楽しい気持ちになる。これが続くコツかな。私たちが楽しまないと続かないじゃないですか」

 

地域への情報発信

ふれあいっこ三ツ沢では自分たちの活動を地域に積極的に発信している。「(小川)6月25日の民生委員・児童委員協議会の定例会で、この間の取組について報告しました」「(皆良田)自治会の役員会と、三ツ沢地区社協の役員会、連合町内会の会議のそれぞれで食材の試食を配りました」

 

「地域の中にたくさんの、小さな居場所が必要」という思いがある。東町・西町の取組だけでは、その近所の子どもしか来られない。だから、地区全体に広げていきたいのだ。一方、三ツ沢地区には各町内に民生委員が中心となって築いた高齢者の見守りカフェがある。しかし今は、活動が休止している。「(大山)今私たちが取り組んでいる頒布会のノウハウを伝えることで、行動したいと思っている人たちに、ちょっとやってみようかなと思ってもらえると嬉しい」

 

フードロスの問題についてももっと伝えていきたいと思っている。「(小川)日本ではこうした廃棄食品がたくさんあるけれども、世界を見渡せば食に困っている人がたくさんいる。頒布会だとしゃべることが難しいですからね。どうやって伝えていこうか今模索中です。いつも手探りですよ(笑)」

 

 

 

ふれあいっこ三ツ沢が果たしてきた役割

一方、居場所の再開を待ち望む声も聞かれる。地域の中でふれあいっこ三ツ沢はどんな役割を果たしてきたのだろうか。「(皆良田)一番やんちゃだった子が段々立派なお兄ちゃんになって、下の子の面倒をみるようになった」「(大山)苦手なことが改善されると、もうみんなで大拍手ですよ。そうするとね、脇でオレもがんばるぞ~なんて言っている子がいたりして(笑)」「(大山)お母さん同士が残って話し合ったりしてましたね。ちょっと肩の力が抜けるのではないかと思います」「(小川)東町に関しては、外国籍の方も多いんです。子どもは学校に行って半年ぐらいで言葉を覚えてしまうのですが、母親は日本になじめず『孤立』してしまう。そこで、私たちが日本語を教え、逆に相手の文化を教えてもらえば良いと。道で会うと顔が分かっているので、お互いに挨拶してね。なかなかこういうのがないと繋がれなかったよね」「(皆良田)子どもたちには大学生が人気。宿題を教えてくれたり、くたくたになるまで遊んでくれて」

 

スタッフにもこんな出来事があった。「(小川)男性スタッフがいるんですけれども子どもの扱いに不慣れだったんです。でも、子どもと関わっていくうちに段々と慣れて来て、今では近所の子どもと遊んだり、外国籍の家族のサポートをしたりとふれあいっこにはなくてはならない存在になりました。そして、今では『本当にふれあいっこのお陰です』みたいなことを言ってます(笑)」また、調理スタッフの「女性チーム」は、もともとは三ツ沢地区で高齢者の配食サービスをやっていたグループだった。担い手の高齢化で解散してしまっていたところ、ふれあいっこで新たな活路を見出した。また、調理の「男性チーム」は、平成24年度に団塊世代の男性を対象に開催した沢渡三ツ沢地域ケアプラザの地域づくりデビュー講座がきっかけで結成した「男の料理サークル」のメンバー。「オレたちも活動できる居場所を探してたんだ」と合流した(なお、男の料理サークルのメンバーの一人と、小川さんは神奈川区地域づくり大学校の卒業生という共通点もある)。町内会館近くに古民家を所有する地域の方も子どもたちの成長に携わりたいと、家を遊び場に提供してくれていた。

 

小川さんは「大人(親)が元気でないと子どもは笑顔になれない」ということに活動を本当に通して気付いたという。子どもたちの孤食を防ぎたいという思いで始まった居場所は、いつしか地域みんなの居場所になり、みんなで育ちあう場になっていたと言える。

 

食堂の再開について

「(小川)早く居場所を再開したいという思いはあるのですが」「(皆良田)子どもたちが3密を避けて、横並びに、静かに食べて、ということができるか、調理スタッフをはじめ高齢者もたくさんいますし…何かあったら活動ができなくなる」

 

先日、沢渡三ツ沢地域ケアプラザが、地域で居場所づくりをしている団体向けにアンケートを実施し、集計している最中とのこと。結果に基づき、「沢渡三ツ沢ルール」を作るということで、今はその動きを注視している(取材日現在)。

 

「(小川)今は頒布会を続けるしかアイデアが沸かないんですが、他のコミュニケーションの方法を模索中です。

 

将来的には常設の居場所を作るのが夢だという。「(小川)最初からの願いなのですが、拠点が欲しいんです。色々物件を探したりしたんですが、家賃が高いんですよね。ヨコハマ市民まち普請事業のことも知っていたので空き家物件も探したんですけどなかなか良い物件はないですね」

 

そんな中、うれしいニュースもある。「(小川)南町在住の方からこの町にも開きたいっていう声があったんです。私たちの活動が認められたのだと、嬉しかったです」

 

「(小川)これから、ふれあいっこ三ツ沢は居場所を開きたいと思っている人に、今まで培ったノウハウを伝えていければと思っています」

 

手探りの日々だが、着実に「思い」はつながっている。(2020年7月15日 三ツ沢東町自治会館にて)

かながわユースフォーラム

ふれあいっこ三ッ沢さんを訪問しました!

かながわユースフォーラムの活動の一環として、三ッ沢地域で居場所つくりを行っている、「ふれあいっこ三ッ沢」さんの活動に参加しました!

【目的】

コミュニティスペースを訪問し、地域の子供の現状について知る。

【日時】

2024年3月28日(木)15:00~17:30

【場所】

三ッ沢南町会館(神奈川区三ツ沢南町10−6)

 

画像

旗が目印です

まず、代表の小川真奈美さんに「ふれあいっこ三ッ沢」の歴史や、活動内容、活動への想いなどのお話をお聞きしました。

「ふれあいっこ三ッ沢」は4つの拠点から成っており、それぞれが独立して活動していいます。活動内容は、子ども食堂(東町)、学習支援(南町)、プログラミング(上町)、居場所・学習支援(中町)となっています。

 

代表の小川さんは上町の会長もしています

子ども食堂に来ているのは、基本的には親が共働きの家庭の子が多いそうです。最近は服も安く買えるため、見た目だけでは支援を必要としているかはわからないことも多く、個人情報保護の観点などから学校との連携も難しくなっています。そこで現在は、子ども食堂と並行して、個別に物資を送る活動もしているそうです。

 子ども食堂を運営していくにあたって、その日手伝ってくれる人手は足りているが、物資の調達など準備も含め全てを通しでできる人が少なく、調理する人たちが高齢化している、などの課題をお聞きしました。

 

今日は、春休み最後の学習支援の日ということで、4時を過ぎると、子どもたちが続々とやってきました。大学生のボランティアと一緒に、おやつを食べたあとは、自由に遊び、今年1年頑張ったことをそれぞれ発表していました。中学生に上がる子は、大学生と一緒に自由研究と称して自分で調べたことを発表していました。

 

【活動に参加して】

コロナの時期に子ども食堂の運営が難しくなっても、屋外での食品配りなどにシフトチェンジするなど、できることを探して行動するふれあいっこの方々の熱意を感じました。

対象は小中学生ですが、兄弟が一緒に遊びに来るため、赤ちゃんの頃から通っている小学生や、高校生になっても大人料金を払って訪れる子がいるそうです。そのほかにも、調理は男性と女性のグループが隔月に担当していて、最高齢は85歳だそうで、まさにキャッチコピーの「老若男女の居場所」を体現している場所だと感じました。

今回伺った南町は学習支援がメインですが、子どもが楽しく時間を過ごせるように、季節ごとに講師の先生を呼んでイベントを開いたり、勉強の後に遊びの時間を設けたりと工夫をしており、子どもたちはとても楽しそうに過ごしていました。

 

今後も、ほかのコミュニティスペースを見学させてもらい、子どもを中心とした幅広い世代とのかかわり方について学んでいきたいです。

 

【ライター:人間科学部3年 高木 柚香】

三ツ沢上町の高台にある三ツ沢上町町内会館へ。ふれあいっこ三ツ沢という団体さんをリポート!子どもも大人もみんなが笑顔で

過ごせるところ。「必要な人に必要な支援を目指して」をテーマに活動している地域のグループです。

お話は代表の小川真奈美さん(フジタ左)に伺いましたよ!ありがとうございます。

写真はグループの皆さんとさらに地元の子どもさんもラジオを聴いて来てくれましたー!

 

子ども食堂からスタートしたふれあいっこ三ツ沢。

今は学習支援やプログラミング教室、フードパントリーや子どもの居場所作り等々その活動は多岐にわたっています。

 

メンバーもサポートの大学生から地域の80代の方まで様々!

老若男女全ての人の居場所を構築したいという小川さんの目標にメンバーも共感して活動を共にしているのでは?

ちなみに写真は地域の廃棄されてしまうゆずを譲ってもらい作った三ツ沢ジャム!こんな活動もしていますよー!

「ふれあいっこ三ツ沢」は、平成29年9月にオープンした「こども食堂」を運営するボランティアグループです。「地域のこどもたちを笑顔にしたい」という思いから、まずは「こどもたちに皆で食べる楽しさを感じてもらいたい」と数人のスタッフで始めました。皆でワイワイ話しながら食事をすることで苦手な野菜が食べられるようになったり、参加した親から日頃の悩みを聞くこともあります。参加者にとって、楽しくほっとできる場づくりを心掛けています。

コロナの影響で今までどおりの開催が難しい中で、小中学生がいる世帯等に食品などを配布する「フードパントリー(食品頒布会)」や、食事以外でできることを考え「学習支援」を始めています。

 コロナの中でもできることを考え、形にすることで、こどもたちから笑顔を貰い、それがスタッフの活力にもなっています。